
東京から新幹線とローカル線を乗り継いで2時間30分。
葛飾北斎が晩年を過ごし、「栗のまち」としても知られる長野県小布施町。
小布施は江戸時代末期、北信地域最大の規模を誇った「六斎市」が開かれ、様々な物や人が行き交う場所として発展した。また、1980年代には暮らす人も訪れる人も心地よく過ごせる空間づくりを重視した「町並修景事業」を行い、2000年代以降は「協働と交流のまちづくり」の掛け声のもと、町内外の多様な人々のコラボレーションによりまちづくりが進められた。中でも2010年代には全国から熱意ある若者が集い「小布施」というフィールドを活かして事業構想に取り組む「小布施若者会議」を開催するなど、まちづくりの先進地としても知られている。
こうした歴史の中で、内と外、官と民など異質なもの同士が溶けあう風土や、町にあるものを活かして独自の未来像を描く創造性が育まれてきた。
そんな小布施には、わずか4km四方という長野県で最も面積が小さな町でありながら、「栗」や「北斎」以外にもまだまだ多くのポテンシャルが詰まっている。江戸時代から続く200年以上の歴史を持つ酒蔵、北斎に続く次の時代を担うアーティストの活躍の場を創出しようと新たな試みに挑む美術館、自然の恵みが凝縮されたりんごやぶどう、桃などの果物、それらを更に美味しくする料理人たち。
そして、これらの魅力をこれまで大事に培い、熱量高くまちづくりに取り組む担い手も、小布施が誇る宝である。
そんな地域の担い手と、町内外から様々な経験やスキル、熱量をもって集う人々が手を携えれば、このまちは新たな可能性を切り拓くことができるはず。
「小布施バーチャル町民会議」で、新たな挑戦が始まる。
小布施バーチャル町民会議とは
バーチャル町民とは?
小布施に住んでいてもいなくても、この町に愛着を持ち、様々な活動に取り組む仲間。
住民票がどこにあろうと、この町を自分事として考える人は仮想的な町民だ、という考えのもと「バーチャル町民」と名付けました。
どんな会議?
今年度の「小布施バーチャル町民会議」は、小布施町に拠点を置く企業・団体と全国から集う参加者が力を合わせ、新規事業開発や課題解決に取り組むプログラムです。町内の企業・団体が外部人材と取り組みたいことをテーマとして設定し、2か月の間、小布施町でのフィールドワーク、オンラインでのディスカッションを行い、現地でのプロトタイプまで行います。
バーチャル町民会議の3つのステップ
小布施を感じる
小布施の歴史を学び、
まちづくりの担い手に出会う
アイディアを考える
企業・団体の想いと、自分たちの
興味関心や強みを掛け合わせる
アイディアを実践する
アイディアを形にし、
可能性を検証する
バーチャル町民会議で得られること
1

地域のプレイヤーとともに
構想をカタチにする
生の体験を得る
2

自分の興味関心や
強みの活かし方を
実験する
3

「家」や「職場」以外で
仲間と出会い
活動できる
居場所を見つける
過去参加者の声
非常に濃密で凝縮された時間を過ごし、地域に貢献できる自分の関わり方を発見できたのが一番の収穫でした。更に深みにハマりそうな小布施との関係も楽しみにしています。
2年前の小布施まちづくりプログラム以来、また小布施と関われたらと思っていたので、今回のバーチャル町民会議が新たな「関わりしろ」になり、とても良い機会でした!今後も小布施の関わりしろを一緒につくれたらうれしいです。
「バーチャル会議」という形になったことで、より参加者の多様性が広がり、さまざまな視点や立場から小布施の未来を考えることができました。
テーマ
北斎館 アートをもっと身近に

83歳にして小布施を訪れた浮世絵師の葛飾北斎。北斎が遺した貴重な肉筆画・版画作品を収蔵・展示しているのが北斎館です。1976年の開館以来、小布施観光の中心地となってきました。
その北斎館が、開館50年の節目に向けて、新たな挑戦を始めています。
「これまで美術館に興味がなかった若い人たちにも、北斎やアートを身近に感じてもらいたい。」そのような願いから、新しいアートギャラリーカフェ「ガラリ」の建設、若手伝統工芸作家やアーティストとの美術作品制作などに取り組みはじめています。
多様なエンターテインメントがあふれる現代。どうすれば、若い人たちがアートや日本美術を身近なものとして、楽しむことができるでしょうか。これまでの枠にとらわれない、新しい美術館のあり方を探ります。
松葉屋本店 人をつなぐ酒蔵へ

江戸時代に創業し、「北信流」や「本吉乃川」といった銘柄で知られる老舗酒蔵・松葉屋本店。歴史を感じさせる蔵やレンガ造りの煙突が立ち並ぶ敷地は、自由に散策できるよう開放されています。近隣には200年以上の歴史を誇る栗菓子店、遠方からも客足が絶えない洋菓子店、佇まいも美しい懐石料理店などが軒を連ね、周遊する観光客の姿も多く見られます。
若者の酒離れや新型コロナウイルス感染症の拡大など、日本酒業界は厳しい現実にさらされています。そんななかでも「酒は人をつなぐ」という信念をもち、酒造りを続けてきた松葉屋本店。この地に店を構える蔵元として、酒造りにとどまらず、できることがあるのではないか。酒造りの時期以外は使われていない酒蔵や、回遊できる小径、周辺の個性的な店など、そこにある資源を活かし、酒蔵として「人をつなぐ」新たな可能性を探ります。
小布施町とは
小布施バーチャル町民会議が開催される小布施町は、長野県北部に位置し、19㎢の面積の中に人口1.1万人が住む、長野県で1番小さな町です。
40年以上前から、「町並修景事業」に代表される官民協働による先進的な取り組みを積み重ね、現在では、美しい町並みや農業景観、美食を目的に、年間100万人以上の方がこの町を訪れています。
近年は、「協働と交流」をコンセプトに、地域内外の多様な主体が連携したまちづくりを推進し、「サステナビリティ」を重視した取り組みも加速させています。
日程
2月から3月までの2か月間、小布施町での2回の合宿を中心に、
オンラインも活用してプログラムを実施します。
DAY 1
オンライン
2月1日(水)
- 20:00-21:30
DAY 2-3
小布施町
2月11日(土)〜 12日(日)
- 11日
- 12:00-18:00
(終了後に交流会を予定) - 12日
- 9:00-13:00
DAY 4
オンライン
2月23日(木・祝)
- 10:00-12:00
DAY 5
オンライン
3月11日(土)
- 10:00-12:00
DAY 6-7
小布施町
3月25日(土)〜 26日(日)
- 25日
- 10:00-18:00
- 26日
- 9:00-12:00
その他に週1~2時間程度のチームミーティングを想定しています。
新型コロナウイルス感染症の拡大状況により、日程や実施形態が変更になる可能性があります。
プログラム終了後も活動を継続し、構想した内容の実践に取り組むことも可能です。
4月〜
募集要項
主催
小布施町企画財政課・小布施町地域おこし協力隊
企画運営
小布施バーチャル町民会議実行委員会
募集人数
全10名程度(5名 × 2テーマ)
参加費
5,000円/学生3,500円
現地での交流プログラムやプロジェクト推進に関する費用として利用します。
小布施来町時の宿泊費・交通費は各自ご負担ください。
学生料金は高校・大学・専修・各種学校の学生・生徒の方が対象となります。
応募条件
ZoomやSlack等のオンラインツールを使用できる方
(オンラインツールの使用サポートは事務局では行いません。)
プログラムの全日程に参加いただける方
応募締め切り
2023年1月9日(月・祝)23:59
定員以上のご応募をいただいた場合は、応募フォームの内容を基に選考いたします。選考結果は1月13日(金)までにお知らせします。
応募方法
小布施バーチャル町民会議ウェブサイト上の応募フォームから必要事項を入力の上ご応募ください。
お問い合わせ
以下のメールアドレスよりご連絡ください。
よくあるご質問
Q1定員はありますか?
あります。テーマごとに5名程度の定員を設けております。
Q2公募での選考基準は何ですか?
応募内容から、各テーマに対するコミットメントや貢献可能性を実行委員会で総合的に判断し、ご参加いただく方を決定します。選考結果についての問い合わせは受けかねますので、あらかじめご了承ください。
Q3応募内容の取り扱いはどうなりますか?
ご応募の際に提出いただいた内容については、本プログラム及びバーチャル町民制度の運営の範囲内で使用いたします。
Q4参加費はどのように支払いますか?
参加費のお支払い方法については、参加が確定した方に1月13日(金)までにご案内いたします。
Q5参加費支払い後のキャンセル料は発生しますか?
参加費支払い後にプログラムへの参加をキャンセルされた場合には返金に応じかねますので、あらかじめご了承ください。
Q6対面開催の日程にオンラインで参加することは可能ですか?
Day2-3およびDay6-7については、対面での参加が必須です。オンラインでの参加はできません。
Q7小布施来町時の交通手段、宿泊先は各自手配ですか?
小布施で開催されるプログラムに参加される際は、小布施までの交通手段・宿泊先は各自でご手配・ご負担をお願いいたします。参加が確定した方には、町内の宿泊施設に関する情報をご案内いたします。
Q8小布施町民や小布施町出身者も参加できますか?
はい、小布施町民や小布施町出身の方のご参加も大歓迎です。奮ってご応募ください。